$A\subset O_1\cup O_2$,$O_1\cap O_2\cap A=\emptyset$,$A\cap O_1\neq\emptyset$,$A\cap O_2\neq\emptyset$
連結な集合とは交わりをもたない二つの開集合により分割されない,すなわち「一つにつながっている」ような集合である.$\mathbf{R}$ の通常の位相を $\mathcal{O}_{\mathbf{R}}$ とする.$(\mathbf{R},\mathcal{O}_{\mathbf{R}})$において,$A=(-2,-1]\cup[1,2)$ は例えば $(-\infty,0),\ (0,\infty)\in\mathcal{O}_{\mathbf{R}}$ により分割されるので連結でない.実際
$A\subset(-\infty,0)\cup(0,\infty)$,
$(-\infty,0)\cap(0,\infty)\cap A=\emptyset$,
$A\cap(-\infty,0)\neq\emptyset$,
$A\cap(0,\infty)\neq\emptyset$
となっている.あるいは,$\mathbf{Q}$ も,例えば $(-\infty,\sqrt{2})$,$(\sqrt{2},\infty)$ により分割できるので連結でない.
$(\mathbf{R},\mathcal{O}_{\mathbf{R}})$ における連結な集合は,$(0,1]$,$(0,\infty)$ など,唯一つの区間で表される集合に限られる
証明.特に,$\mathbf{R}$ は連結であるから,$(\mathbf{R},\mathcal{O}_{\mathbf{R}})$ は連結な位相空間である.
$A\ (\subset\mathbf{R})$ が連結であるとする.
一点集合 $\{a\}=[a,a]$ の場合は明らかだから,$A$ は少なくとも $2$ 点を含むものとする.まず,$A$ が有界のとき,下限 $a=\inf A$ および上限 $b=\sup A$ が存在するが,このとき $a < x < b\Rightarrow x\in A$が成り立つ.なぜなら,$x\notin A$ ならば $A\subset(-\infty,x)\cup(x,\infty),\ a\in(-\infty,x),\ b\in(x,\infty)$ となり連結性に反するからである.
従って,$x < a\Rightarrow x\notin A$,$b < x\Rightarrow x\notin A$ に注意すると,$A$ は $(a,b),\ [a,b),\ (a,b],\ [a,b]$ のいずれかの形で表される.
同様に考えて $A$ が有界でない場合は $(a,\infty),\ [a,\infty),\ (-\infty,b),\ (-\infty,b],\ \mathbf{R} $のいずれかの形で表されることがわかる.
あるいは,$\mathbf{R}$ に $\mathcal{O}=\{\,\emptyset,\ (-\infty,0),\ [0,\infty),\ \mathbf{R}\,\}$ という位相を入れると
$\mathbf{R}=(-\infty,0)\cup[0,\infty)$
であるから $(\mathbf{R},\mathcal{O})$ は連結な位相空間ではない.